ぬか床をかき混ぜる理由
ぬか漬づくりをのお手入れのなかで、ぬか床をかき混ぜるお手入れがあります。
これは、ぬか床に酸素を送り込むのが目的で、酸素の嫌いな雑菌の繁殖を抑え、逆に酸素の好きな酵母菌の活動を活発にするためです。
ぬか床の管理をする温度帯が変わると、かき混ぜる回数が変わってきます。
夏場の温度帯(25℃以上)になると、乳酸菌や酵母菌の発酵が活発になるので毎日混ぜる必要があります。
また、冬場(20℃以下)だと発酵スピードが遅くなるのでかき混ぜるお手入れが少なくなります。
どの季節でも、かき混ぜるお手入れを怠ると下記のような症状が現れます。
酸味が強いぬか床に!
ぬか床の内部にいる乳酸菌が酸素に触れない状態になるので、増殖して酸味が強いぬか床になります。
うっすらと表面に白い膜が・・
これは産膜酵母といって、空気の好きな酵母菌が増殖します。
この菌は酸素のあるぬか床の表面で増殖してシンナー臭の匂いを発します。
しかし、酵母菌は増えすぎた乳酸菌を抑えてくれる働きもしてくれます。
この菌はカビではないので、うっすらと見えるくらいなら、ぬか床に混ぜ込んだほうがぬか床の風味がより強くなります。
もし、かき混ぜるのを忘れて表面が真っ白になるくらい酵母菌が出来てしまったら、混ぜ込まずに表面をスプーンなどで取り除き、よくかき混ぜてあげてください。
ポイント
取り除いた後、ぬか床が少なくなってしまったら新しいぬかを足して、ぬか床の量を調節してください。
ぬか床は「冷蔵庫」で管理するとお手入れ楽ちん!
乳酸菌は10℃の温度帯でもゆっくりと発酵し、20℃以上の温度帯で活潑に活動します。
冷蔵庫内で管理すると、酵母菌・酪酸菌の発酵も緩やかになるのでかき混ぜるお手入れを頻繁にする必要がなくなるので、お手入れが楽になります。
管理場所は、野菜室でも冷蔵庫内でも問題ありません。色々詰め込んで奥になるとかき混ぜるのを忘れてしまうので、目につきやすい手前においておくとお手入れ忘れがなくなります。
ポイント
冷蔵庫で漬け続けていると乳酸菌が少なくなったり、風味がなくなったりするのでたまに常温で1日程度移すことも効果的です。